(お知らせ)スポーツ医学学位プログラム2年Suraiya Khatunの論文がPhysiological Reportsに掲載されました。

本学位プログラム2年のSuraiya Khatun (指導教員: 下山寛之助教)が筆頭著者の論文「Glycated hemoglobin (HbA1c) is independently associated with the bioelectrical impedance phase angle in junior sumo wrestlers: A pilot study」がPhysiological Reportsに掲載されました。

内容紹介:

本研究では、細胞の健康状態を示す指標である位相角(PhA)と、日本のジュニア相撲選手における代謝疾患指標との関連性を調査しました。相撲選手は、過酷な生活様式と高エネルギーの食事のため、引退後にメタボリックシンドロームのリスクが高いことが知られています。本研究は、このアスリートたちにおける潜在的な代謝疾患の早期マーカーとしてPhAが有効かどうかを明らかにすることを目的とし、ジュニア相撲選手に焦点を当てました。9歳から17歳のジュニア相撲選手14名を対象とし、多周波生体電気インピーダンス計と血液検査を使用して評価を行いました。その結果、PhAとグリコヘモグロビン(HbA1c)との間に有意な負の相関が見られ、細胞の健康状態が低下していることを示す低いPhA値が、糖代謝が不十分であることを示すHbA1c値と関連していることを見出しました。これにより、PhAが若いアスリートの代謝疾患指標の早期発見と管理において貴重なバイオマーカーとなり得ることが示唆されました。