学位プログラムリーダー挨拶

近代オリンピック開始から約120年が過ぎ、現代社会におけるスポーツの役割はますます多様になってきました。これと同時に、スポーツ医学領域の多様化も進んでいます。つまり、競技スポーツの高度化に伴い、様々な場面でスポーツ傷害への対応が重要となる一方、健康維持・増進や疾病予防・改善に向けたスポーツの可能性も益々大きくなり、より厳密な評価が必要になってきています。

また、医療には必ず医学的なリスクとメリットが伴い、個々の患者さんが置かれた状況に応じて、そのリスクとメリットを勘案し、最善の方策をとることが常に求められます。

スポーツ医学学位プログラムは、スポーツ医学の立場から、アカデミアや広く社会で活躍できる研究者や高度専門職業人を養成することをミッションとして、専門分野を中心とした幅広い知識やスキルを修得し、自立して研究活動を行える高度な研究能力を養うことを目指しています。特に、スポーツや運動のメリットとリスクに関わる科学的根拠を示し、用い、適切に判断して、現代社会にあるべきスポーツとは何かを、スポーツ医学の視点から社会に発信し操れる人材の育成に取り組んでいきます。

 この目標に向けて、本学位プログラムはメディカルコンディショニング、アスレティックトレーニング、スポーツトランスレーショナルという3つの研究分野で構成され、指導体制は体育、医学、人間系に加え、連携大学院としての産業技術総合研究所の教員から構成されています。

課程を修了し授与される学位は「博士(スポーツ医学)」であり、他の教育機関には類をみないものとなっています。近年は、海外からの留学生も増加傾向にあり、国際色豊かな雰囲気で切磋琢磨しております。

2025年4月

スポーツ医学学位プログラムリーダー 渡部厚一

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